散骨のご葬儀

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遺骨の供養方法として、散骨があります。故人の遺骨を主に海に撒く儀式です。陸地に散骨する場合は、法の許可を得た墓地や霊園、私有地にて、樹木葬の形で行われることが多いようです。しかし樹木葬などは骨を撒く散骨というより、お墓の形にこだわらない埋葬として扱われています。空に散骨する場合もありますが、陸の上空では規制があるため、こちらも海の上空になる場合が多いようです。以上のことから、主に海上で遺骨を巻くことを散骨と呼ぶ場合が多いため、ここでは海上での散骨について扱います。 なお、散骨の葬儀を行う場合も火葬までは同じ行程となります。散骨は火葬までの葬儀を行った後に行う儀式となり、正確には「納骨」の儀式と言えるでしょう。 散骨は、遺骨を砕いて海に撒く儀式により故人を弔う形式になり、多くは専門の業者に依頼して行います。遺骨を散骨することで、お墓を備える費用がかからず、またお墓を管理の負担からも解放されます。

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散骨が選ばれる理由

散骨は、故人が生前から希望している場合が多くあります。理由としては、故人の自然回帰の志向や、残される遺族へお墓の管理や維持の負担をかけたくない場合、もしくはお墓を任せる身内がいない場合にも希望されているようです。また、納骨に費用がかからないため遺族が選ぶ場合や、家族の儀式の一つとして自然への散骨を選択することもあるようです。

散骨の流れ

1.予約、日程の決定
(散骨はたいてい四十九日の後に行います。一周忌や三回忌という節目で行う場合もあります。散骨には、遺骨の身元証明書、埋葬(改葬)許可証、死亡届出書などと、依頼者の身元証明書が必要になります。)

2.粉骨
(遺骨とわかる状態で海に投げ入れた場合、法に触れる可能性があるため、遺骨を1~2ミリ以下の粉末状にします。)

3.散骨ならびに献花・献水・献酒
(指定の場所に集まり、乗船の手続きをします。喪服などではない方がよい場合も多く、船が揺れることなどもあるためヒールのない靴が推奨されていることもあります。船で散骨の場所に向かい、散骨した後に、献花・献水・献酒並びに黙祷を行います。遺族の手で散骨も行えますが、業者に委託することも可能です。)

4.支払
(散骨が終わりましたら、支払いを行います。支払いの時期については業者により異なります。)

5.散骨の証明書等の送付、骨壺・桐箱の処分
(多くの業者では、散骨後に散骨の証明として、写真や証明書を送付しているところが多くあります。また、遺骨の入っていた骨壺や切箱も処分を行います。)

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散骨の相場

船を貸し切って故人の遺族のみで散骨を行う場合は20~30万円ほどかかり火葬式のみの葬儀と同じくらいの費用です。複数の家族が同じ船に乗り込み散骨を行う合同散骨では、乗船人数により費用が変わりますが、10万円前後が多いようです。船代を分担するため、いくぶん安く済みますが、乗船できる人数が決まっていたり、日程が限定されたりと、貸し切りで行う場合と比べると制限があります。もっとも費用がかからないのは、委託散骨で5万円前後から執り行えます。遺族は乗船せず、業者が代理で、たいていの場合は数家族分をまとめて散骨を行います。どのような場合でも、散骨が実施された証として、証明書や写真が届けられることが多いです。 いずれにしても、もっとも費用のかからない火葬式よりも費用負担が軽い場合が多く、葬儀と考えるのであれば、経済的負担が少ないと言えます。また、お墓代わりに考える方にはその後の管理等を考えても、遺族の負担が大幅に少なくなります。

散骨のメリット

散骨は故人の遺言を叶えられるだけでなく、遺族にとってもお墓を用意し管理する必要がなくなり、経済的負担がかなり少なくなります。また長く続くお墓の維持と管理の懸案を気にする必要がなくなるので、心理的にも遺族の負担を軽くします。 近年では多くの業者によって散骨が行われるようになったため、比較的安い費用できちんとした儀式として散骨を行えるようになっています。

散骨のデメリット

全ての遺骨を散骨してしまうと、後々になってお墓を作ろうと思った場合に、お墓に入れる遺骨がないためにお墓を作ることができません。お墓を作る可能性のある方は、すべての遺骨を散骨してしまわず、一部を取っておくなどの配慮が必要です。 また、散骨には家族や親族の理解が必要不可欠です。親族の中には、代々のお墓に納骨しないことや新しいお墓を持たないことに対する疑問を持つ方や、分骨を希望される方もいるかもしれません。事前に家族や親族の理解と同意を得てから散骨を執り行う方がよいでしょう。

まとめ

散骨は、一般の葬儀などと比べてもはるかに費用負担が少なく、またお墓にかかる費用の負担をなくすことのできる、経済的でもある葬儀の形態です。ただし、散骨については法律や条例も絡んでくるため、周辺の方の生活や自然環境に十分配慮した方法で行うことが大変重要となります。注意する項目が多くありますので、特に個人で行う場合は注意が必要です。また、散骨自体が故人の希望であっても、親族への了承を取ってから行わないと、お墓などの扱いで問題となる場合もあります。事前に十分に話し合いをし、理解を得てから行うことが大切です。

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